脱毛の仕組み なぜ髪はなくなるの?
毛髪は1つの毛穴から3本または5本生えていて、全体量としては少ない人で6から7万本、多い人で14から15万本で平均すると約10万本と言われています。毛髪は、3年から6年前後の周期で毎日自然脱毛と発毛を繰り返しており、1日50本から60本位の抜け毛であれば心配いりません。また成長のスピードは個人差がありますが、1日24時間で約0.3から0.6mmと言われています。
【主な脱毛原因】
遺伝的要因と男性ホルモン
この2つは、多くの脱毛形態のうち、男性型脱毛の原因として注目されています。 脱毛症の原因も、親から受け継いだ遺伝子に因るものであるということが分かっています。最近では、遺伝形態が以前とは異なり、複合的な遺伝によって影響を受けると説明されています。しかし、薄毛の遺伝子を持っているといって、その全ての人から薄毛症状が現れるわけではありません。むしろ重要な因子として作用するのは、男性ホルモンの方です。これを証明する例が、男性ホルモンの生成を抑えると、薄毛症状は現れないということです。しかし、再び男性ホルモンを投与すると、数ヶ月でもとに戻り、薄毛になってしまいます。
頭皮の血液供給の異常
帽子をかぶる等の行為によって、頭を強く圧迫すると、頭皮の血液循環が悪くなり、酸素循環が悪くなるため、温度が上昇して毛が抜けてしまいます。現代人は、進化によって脳が発達すると共に頭蓋骨も大きくなり、それを覆っている頭皮は、張って血管を圧迫しています。それは、結果的に血液循環に障害を及ぼすことになります。
これと類似するのが、頭皮の緊張に因る脱毛説です。頭皮は緊張すると、頭蓋骨に密着するような形になり、結果的にその下にある血管やリンパ腺等を圧迫し、毛根に必要な栄養が届かなくなり、脱毛が起きます。"よく泣く人は頭皮が度々緊張するので、薄毛になりやすい"、"いい人には薄毛が多い"というのも頷けます。
ストレスと疲労
現代人は、常に精神的・肉体的ストレスを受けています。そのストレスがたまると自律神経失調症を引き起こし、毛髪の成長を妨げます。しかし、ストレスは、時に、円形脱毛症を誘発するというだけで、その他の脱毛症を引き起こす主な原因とはなりません。
しかし、ストレスや過労に因って、人体のホルモン分泌に異常が生じることもあり、このような、内分泌障害に因って脱毛が起きるという可能性があります。
偏った食生活
肉類中心の食事をとり続けると体内に脂肪が増え、皮膚の脂線が肥大し活動が活発になります。この活動によって男性ホルモンを毛の中に送り込み毛の成長を妨げてしまいます。